2024-11-25

小屋哲雄「善き牧者」

詳細

作品名：善き牧者

年代：2015年

技法：キャンバスに油彩

イメージサイズ：22.7×15.8cm（SM）

額サイズ：35.6×28.7×5.5cm

サイン：有

プライス：お問い合わせください

「善き牧者」とは、キリスト教におけるイエス・キリストのこと。

聖書の中で、イエスが自らを「羊のために命を捨てる善き牧者」と語った一節によるもので、初期キリスト教美術以降、数々の芸術家たちによって絵画や彫刻の図像とされてきました。

こちらは、この「善き牧者」を題材に描いた抽象画です。

赤いマントを羽織り杖を手にしたイエスが、羊の群れを引き連れる様子で表現されることが多いですが、本作ではその情景を真上から俯瞰したイメージで捉えています。

緑色の牧草が左手に広がり、中央には黄色の筆致に置き換えられたたくさんの羊たち。

赤いフォルムは、イエスの杖やマントを暗示しています。

細かなタッチが集まる中央部分に自然と目が向く描写は、美術史の流れの中で抽象絵画が発展するにつれて失われていった「画面上の中心」を再度復活させるという、小屋哲雄の画業を代表する試みを追求したものです。

風景・人物・動物から成る群像の要素だけを抽出し、画面上で再構成した、知的で実験的な作品。

落ち着きのある色合いも魅力です。

ブルーのアクセントと植物装飾の施された、幅4.5cmほどの額に入っています。

アートコレクションとして、またはご自宅やオフィスの上質な彩りに、いかがでしょうか。