2024-07-04
男神立像
詳細
種別:アンティーク
品名:男神立像
国:日本
素材:木
サイズ:30×11.5×6cm
プライス:お問い合わせください
作品について
古い木製の神像です。
日本における神像の起源は、神道と仏教が融合・調和する「神仏習合」の考え方が現れた奈良時代であるとされています。
神社の境内に「神宮寺」が建立され、仏像と神像が共に祀られる現象は、明治政府が「神仏分離」を唱えるまで、各地で見られ民間に広く浸透していました。
神像は、主に人間を象ったものと、仏像に似た造形のものに分けられます。
本作は、冠を被り、「袍(ほう)」と呼ばれる衣服を身につけた貴族風の男性の姿です。
木材には継ぎ目がなく、一木彫りで作られていることが分かります。
彫り跡に沿って直線的に引かれた表情は、柔和な笑みを浮かべた親しみ深い雰囲気。
手は袖の中に隠しているのか、あるいは笏を持つ腕が現在は欠損しているのかもしれません。
シンメトリックな安定感のある造形は、見ていて心落ち着きます。
作り手が刻んだ彫りがプリミティヴであるからこそ、かえって良い趣が漂う、大変興味深い作品です。
これまでに祀られていた環境や、本作に祈りを捧げた人々に想いを巡らせてみるのも楽しいのではないでしょうか。
正確な制作年代は不明ですが、全体の佇まいから判断し、とても長い年月を経た像だと思われます。
彩色は失われ、木肌にも激しい経年の証が生じています。
こうしたコンディションに古いものならではのロマンを感じていただける方に、大切に受け継いでいただきたい逸品です。
宗教美術のコレクションや、個性的な空間演出のアイテムとして、いかがでしょうか。
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